東京都現代美術館で開催中の「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展に行ってきました。
正直に言うと、よくわかりませんでした。
でも、それでも、何かを感じた。 わからないなりに、何かを持ち帰った気がする。
これは、そんな“美術館で迷子になった僕”の記録です。

而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here
とてもカラフルで、でもただの色じゃなかった
展示室に入ってまず目に飛び込んでくるのは、たくさんの色彩。 にじむような、弾けるような、まるで誰かの思考がキャンバスの上に飛び散っているようでした。
ただ、それは決して雑なものではなく、全ての色が、何か確信を持って”置かれている”ように見えた。 本当かどうかはわからないけれど、色の選び方、重ね方、空間のつくり方に、作家の強い意志と丁寧さを感じました。
彫刻作品もいくつかあり、こちらはスケールも大きく、圧倒的なパワーを放っていた。
展示室の空気は、静かで澄んでいた

展示空間はとてもシンプルで、白い壁に静かな照明。 祝日だったのにそこまで混雑もなく、作品と向き合うことに集中できる空間でした。
その中で、ひとりの赤ん坊が、ずっと色の名前を喋っていた。 「あか!」「みどり!」「きいろ!」と。
その声が、なぜか作品の色彩と響き合っていて。 「ああ、ちゃんと届いているんだ」と思いました。
思考のような絵、成熟する色たち

展示の前半で見た作品群は、明るく、鮮やかで、無邪気さを感じました。 それが後半になるにつれて、どこか落ち着き、深みのある構成に変わっていった印象があります。

色や形、構成。 余白の取り方、筆跡、絵具の厚みや重なり。 それらのすべてが、まるで人の思考の移ろいや、時間の中での変化を語っているようでした。
描かれた絵なのに、どこか空間的でもあり、奥行きがあった。
最後に残ったのは「混乱」と「無」

展示を出たあと、僕の中にあったのは混乱でした。
「なんだったんだろう?」 「結局、何も掴めなかったな」
でも、考えれば考えるほど、それすらも意味を持っているような気がして。
思考を巡らせた結果、時間も空間も少し歪んで、何もない場所に着地した── そんな感じです。
「わからない」って、実はものすごく深い体験なのかもしれない。

展覧会情報
展覧会名
岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here
開催期間
2025年4月29日(火・祝)~7月21日(月・祝)
開館時間
10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(5月5日、7月21日は開館)、5月7日
会場
東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
Webサイト
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/kenjiro/

「現代アートってわからない」と思ってる人にこそ、行ってみてほしい。 きっと、自分でも気づいてなかった”思考のかたち”に、出会えるかもしれません。

















