aida2周年感謝祭&合同個展に参加しました|「営み」と「あいだ」に並んだ4つの小さな絵

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2026年5月2日から5月4日まで、東京・台東区にあるソーシャルカフェバー「aida」で開催された、aida2周年感謝祭&合同個展に参加しました。

5月3日は、aidaの正式な2周年の日。

当日は、aida3年目の方針発表や、2周年パーティー「超宴」も開催され、いつものaidaの空気に、少しだけ祝祭の熱が重なっていました。

合同個展には正式な展覧会タイトルはありませんでしたが、共通テーマは、「営み」と「あいだ」

ひとりひとりのあいだにあるもの。
日々の暮らしの中で、繰り返されていく小さな営み。

僕は今回、洋梨、ケーキ、メロンソーダ、花の4点を出展しました。

どれも、まったく新しいモチーフではありません。
以前にも描いたことのあるものたちです。

けれど今回は、あえてそれらをもう一度、ポストカードサイズで描き直しました。

食べること。
飲むこと。
分けること。
贈ること。

それらは特別な出来事ではなく、日々の中にある、とても小さな営みです。

でも、その小さな営みが、誰かと誰かのあいだを静かにつないでいる。
今回の展示では、そんな感覚を、あらためて作品として置いてみたいと思いました。

目次

ソーシャルカフェバー「aida」という場所

aidaは、東京・浅草かっぱ橋の近く、台東区松が谷にあるソーシャルカフェバーです。

お店の中にはたくさんの植物があり、光が入り、あたたかいごはんとお酒があり、人と人が自然に話しはじめるような空気があります。

ただ飲食をする場所というよりも、誰かが少し立ち止まり、自分のままでいられる場所。

りみさんが書かれているnoteでは、aidaのビジョンとして、
「世界中のだれもが笑顔で『いただきます』と言える社会」
という言葉が掲げられています。

参考:絶望が更新される社会で、それでも私は希望を語り動く [aida3年目、春の決意]|りみ

この言葉を読んだとき、aidaという場所が大切にしているものは、きっと「正しさ」だけではないのだと思いました。

あたたかいごはんを囲めること。
だんらんがあること。
社会のことを話してもいいこと。
誰かの背景を想像すること。
違いを消すのではなく、違うまま一緒にいられること。

そういう、とても人間らしい営みの積み重ねが、aidaの空気をつくっているのだと思います。

今回、展示に参加していて強く感じたのは、aidaに集う人たちの空気感でした。

初めて会う人もいるのに、どこか似た人たちが集まっている感じがする。
それは、性格や職業が似ているということではなく、たぶん、ものを見る速度や、傷つき方や、希望の持ち方がどこか近いということなのかもしれません。

大きな声で何かを証明しなくてもいい。
それでも、それぞれが自分の営みを持っている。

その感じが、展示された作品たちのあいだにも、静かに流れていました。

aidaでの展示は、今回で2回目でした

aidaで作品を展示するのは、今回が2回目です。

1回目は、2025年3月に開催されたグループ展
「小さなはじまり~願いを叶える始まりの春~」でした。

そのとき僕は、F8サイズのアクリル画《間(あわい)に立つ》を1点展示しました。
参考:夢を紡ぐ4日間!「小さなはじまり」展@間 ‐aida‐の感動

「小さなはじまり」は、ひとりでは踏み出せなかった一歩を、仲間たちと一緒に踏み出すような展示でした。

そのときの展示が、僕にとっては本当に“はじまり”のような時間でした。

そして今回、2周年感謝祭という節目に、もう一度aidaに作品を置かせてもらったこと。

それは、前回とはまた違う意味を持っていました。

何かを始めるための展示ではなく、
日々の中で続いているものを、そっとテーブルに並べるような展示。

今回の4点は、そういう感覚に近かったです。

出展作品:洋梨、ケーキ、メロンソーダ、花

今回出展したのは、ポストカードサイズの小さな作品4点です。

洋梨。
ケーキ。
メロンソーダ。
花。

どれも、生活の中で出会うものです。

食卓に置かれるもの。
誰かと分け合うもの。
お祝いのときにあるもの。
喫茶店で頼むもの。
贈られるもの。
眺めるだけで、少し気持ちが明るくなるもの。

特別なモチーフというより、暮らしの中に何度も現れるものたち。

けれど、描いてみると、それぞれに違う表情がありました。

洋梨は、ふたつ並ぶことで、どこか人のようにも見える。
ケーキは、白い皿の上にありながら、小さな祝福のように見える。
メロンソーダは、子どもの頃の記憶と、大人になってからの憧れが混ざっている。
花は、贈り物であり、祈りであり、少し爆発のようでもある。

それぞれ違うものなのに、同じテーブルに並んでいる。
今回の作品テーマは、「同じもの」です。

「同じもの」

食べること
飲むこと
分けること
贈ること

それはどこでも繰り返されている、とても小さな営み。

ケーキも、メロンソーダも、洋梨も、花も、
どこか遠くの文化からやってきたものかもしれない。

それでも今、
同じテーブルの上に置かれている。

ポップアーティストのアンディ・ウォーホルは、
こんなことを言っています。

テレビを見ているとコカ・コーラのCMが流れる。
大統領もリズ・テイラーもコーラを飲む。
そしてあなたも同じコーラを飲める。
コーラはコーラだ。
どれだけお金持ちでも、街角の人が飲んでいるコーラより
良いコーラを手に入れることはできない。

— Andy Warhol

わたしたちは、
同じものを食べ
同じものを飲み
同じ空の下で生きている。

似ているものたちが、
それぞれ違う味を持ちながら、同じテーブルに並んでいる。

この小さな絵たちは、そんな営みの断片です。

りみさんが選んでくれた本『世界はこんなに』

今回の展示で、とても印象に残っていることがあります。

それは、店主のりみさんが、出展者それぞれの作品に対してイメージした本を、作品のそばに置いてくれたことです。

僕の作品に選んでくれたのは、堀内誠一さんの
『世界はこんなに』でした。

理由を聞くと、りみさんは、
「tomoさんは色んな世界を見せてくれる」
と言ってくれました。

この言葉は、とても嬉しかったです。

絵を描くとき、僕は何かを説明したいというよりも、世界の見え方が少し変わるような余白を置きたいと思っています。

いつもの花が、少し違って見える。
メロンソーダの緑が、ただの飲み物ではなく、記憶や夢の色に見えてくる。
洋梨が、人のようにも、祈りのようにも見えてくる。
ケーキが、甘さだけではなく、誰かと分け合う時間の象徴に見えてくる。

そういう「見え方の変化」を、作品の中に置きたい。

だから、りみさんの「色んな世界を見せてくれる」という言葉は、僕が絵を通してやろうとしていることを、静かにすくい上げてくれたように感じました。

堀内誠一さんは、絵本、デザイン、アートディレクション、写真、旅、言葉など、いくつもの領域を横断しながら、世界の豊かさを見せてくれた人です。

その本が、自分の作品のそばに置かれていたこと。

それは少し照れくさくもあり、でも、これからも自分の見た世界をちゃんと差し出していこうと思える出来事でした。

「営み」と「あいだ」に作品を置くということ

今回の合同個展の共通テーマは、「営み」と「あいだ」でした。

日々の営みは、あまりにも当たり前すぎて、普段は見過ごされてしまいます。

ごはんを食べる。
飲み物を飲む。
誰かに花を贈る。
甘いものを分ける。
同じテーブルを囲む。

けれど、そういう小さな営みの中にこそ、人と人のあいだが立ち上がるのだと思います。

今回の4作品は、大きな主張をする絵ではありません。

でも、aidaの壁に並んだとき、そこには確かに、日々の暮らしの手触りがありました。

作品そのものが何かを叫ぶというより、aidaという場所に置かれることで、少しずつ呼吸しはじめる。

作品と本。
作品とごはん。
作品と会話。
作品と植物。
作品とそこにいる人。

そのあいだに、展示は生まれていたのだと思います。

秋葉神社、瓢箪、夏の葉、月のある夜

展示期間中、いつも通る秋葉神社にも立ち寄りました。

月夜には、屋根の上に深い青の空が広がります。
境内には瓢箪があり、葉の色はもう夏のようでした。

秋葉神社の瓢箪は、火除けの象徴として大切にされているそうです。
火を鎮めるもの。
災いから守るもの。
そして、無病息災を願うもの。

いつか、帰り道に見たその風景が、なんとなく今回の時間とつながっているように感じました。

火のように燃えるもの。
でも、それを静かに鎮めるもの。
祝祭の熱と、日々へ戻っていく静けさ。

aidaの2周年感謝祭には、たしかに熱がありました。

でも、その熱は誰かを置いていくようなものではなく、また明日もごはんを食べて、話して、描いて、生きていくための火のようでした。

おわりに

aida2周年感謝祭&合同個展に参加して、あらためて思ったことがあります。

作品は、作品だけで完結するものではないのかもしれません。

どこに置かれるか。
誰が見てくれるか。
どんな本が隣に置かれるか。
どんな会話が生まれるか。
どんな光が差すか。

そういうもの全部を含めて、作品は少しずつ意味を変えていく。

今回、洋梨、ケーキ、メロンソーダ、花という小さな絵たちは、aidaという場所で、誰かの営みのそばに置かれました。

それがとても嬉しかったです。

同じものを食べる。
同じものを飲む。
同じ空の下で生きている。

でも、そこにいる一人ひとりは、まったく違う世界を持っている。

その違う世界たちが、同じテーブルに並ぶこと。

今回の展示は、僕にとって、そんな時間でした。

aida、2周年おめでとうございます。
そして、りみさん、aidaに集うみなさん、作品を見てくださったみなさん、本当にありがとうございました。

これからも僕は、日々の中にある小さな営みや、誰かと誰かのあいだに生まれるものを、絵と言葉で見つめていきたいと思います。

展示情報

展覧会名
aida2周年感謝祭&合同個展

開催期間
2026/5/2(土)・5/4(日)・5/4(月)

会場
間 – aida –

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