ヘッドホンで音楽に没入したい。ATH-M50xBT2を買った話

最近、ふと思う。
もっと音楽を聴きたい!
いや、正確に言うと、もっとちゃんと音楽に浸かりたい、没入したい。
気づけば音楽は、いつの間にか生活の背景になっていた。
Apple Musicで新譜を流す。
作業中にプレイリストを流す。
何となく気分でアルバムを選ぶ。
それ自体は悪くない。
むしろ、サブスクのおかげでたくさんの音楽に出会えるようになった。
でも、ふと部屋を見たときに思った。
あれ、レコード、ちょっとインテリアになってないか?
もちろん、レコードが部屋にある風景は好きだ。
ジャケットを眺める時間も好きだし、所有する喜びもある。
だけど、本当はもっと音を聴きたかった。
アーティストが鳴らした音、録音された空気、奥に潜んでいる揺れ。
そういうものを、ちゃんと受け取りたかった。
そんなタイミングで、.ENDRECHERI.(堂本剛さん)のライブに行った時のことを思い出した。
そのMCで、堂本剛さんが「アーティストの表現する音を体験するために、ぜひヘッドホンで音を聴いてほしい」というような話をしていた。
それを聞いた瞬間、かなりワクワクした。
ああ、そうか。
自分はまだ「聴こえていない音」があるんだ。
スマホのスピーカーや、なんとなくのイヤホンでは拾いきれていないもの。
流し聴きの中では通り過ぎてしまうもの。
そういう音に、もっと近づきたい。
それが今回、ヘッドホンを買おうと思った大きなきっかけだった。

条件は「レコード」と「iPhone」の両方で聴けること
今回ヘッドホンを選ぶうえで、条件はかなりはっきりしていた。
まず、家でレコードを聴くために使いたい。
これがいちばん大きい。
僕が使っているレコードプレーヤーは、ION AUDIO Luxe LP。
数年前に初めて買ったレコードプレーヤーで、今はEdifier MP230のスピーカーにBluetooth接続して聴いていた。


それはそれで気に入っている。
でも今回は、もっと自分の内側に音を入れたかった。
部屋に音を流すのではなく、音の中に自分が入っていくような感覚がほしかった。
だから、有線接続は必須。
レコードプレーヤーにつなぐために、3.5mmのミニジャックが必要だった。

一方で、Apple Musicも聴きたい。
ラクレコ+に入れた音源も聴きたい。
日常使いではBluetoothの便利さも欲しい。
つまり今回の条件は、かなりシンプルだった。
有線でもBluetoothでも聴けること。
レコードでもiPhoneでも使えること。
そして、音楽に没入できること。
この条件でいろいろ調べた結果、候補はオーディオテクニカとSONYに絞られていった。
その中で選んだのが、オーディオテクニカのATH-M50xBT2だった。
ATH-M50xBT2は、モニターヘッドホンとして知られるATH-M50xの音響特性を継承したワイヤレスモデルで、45mmドライバー、有線接続、Bluetooth接続、LDAC・AAC・SBC対応、最大約50時間の連続再生などが特徴とされている。つまり、家でしっかり聴くにも、日常でワイヤレス使用するにも使いやすいモデルだった。

ヨドバシカメラでM20xBTとM50xBT2を聴き比べた
購入はヨドバシカメラ。
実際に店頭で聴き比べてみると、やっぱり分かることがある。
売り場には、オーディオテクニカのMシリーズが並んでいた。
M20xBT、M50xBT2。
価格を見ると、M20xBTは税込12,100円。
M50xBT2は税込27,830円。

・・・・倍以上違う。。
正直、迷う。
僕にとって2万円台後半のヘッドホンは高額商品だ。
最初の予算は2万円台。
できればその範囲におさめたい。
でも、せっかく買うなら「音楽に没入する」という目的にちゃんと届くものがいい。
店員さんにも聞いてみた。
M20とM50は何が違うのか。
ざっくり言うと、M50のほうが高音までよく聴こえるとのことだった。
実際、Mシリーズの中でもM50x/M50xBT2は代表的なモデルで、M40xよりも低域と高域に厚みがあり、音の粒立ちや残響感まで聴き取りやすいモデルとされている。一方、M20x系は入門機として手頃で素直な音、M40xはよりフラットで分析的な音という位置づけになっている。
なるほど。
これはたぶん、単に値段が高いから良いという話ではない。
自分がしたいことは、ミックス作業ではない。
音楽を分析したいわけでもない。
音楽に入りたい。
それなら、ダイナミックで、厚みがあって、音の奥行きまで感じられそうなM50xBT2のほうが合っているのではないかと思った。
店頭試聴でNorah Jonesを聴いたら、空間が広がった
店頭で試聴した中で印象に残っているのは、Norah Jonesの「What Am I To You」。
アルバム『Feels Like Home』に収録されている曲だ。
このアルバムはレコードも持っている。
だから、Apple Musicで試聴して、あとでレコードでも聴き比べたいと思った。
聴いた瞬間、音や楽器、空間の広がりを感じた。
ボーカルが前に出てくる。
でも、ただ近いだけじゃない。
楽器の鳴っている場所、空気の余白、音が消えていく感じがある。
ヘッドホンをつけると、音が耳に入るというより、音の部屋に入る感覚がある。
The Beatlesの「Real Love」も聴いた。
ヨーヨー・マも聴いた。
ロックも、クラシックも、ジャズも、ジャンルを変えて試した。
クラシック音楽でも没入したい。
そう思った。
それと同時に、少し余談だけれど、店頭でいろいろ聴いていると「洋楽のほうが音作りが良いのでは?」と感じる瞬間もあった。
もちろん、邦楽でもしっかり音を作っているアーティストはたくさんいる。
ただ、曲によって音の奥行きや分離感に差があるように感じた。
店員さんに話すと、エンジニアや制作費の違いもあるかもしれない、というような話も出た。
ヘッドホンを買うと、音楽の聴き方だけじゃなく、録音やミックスの違いにも耳が向き始める。
これはちょっと面白い副作用だった。
清水の舞台から飛び降りるつもりで、ATH-M50xBT2を購入
最終的に、ATH-M50xBT2を購入した。
価格は、2026年5月時点で税込27,830円。
10%ポイント還元で、2,783ポイント。
僕にとっては、かなり思い切った買い物だった。
でもこれは、ただのヘッドホン代ではない。
没入体験への投資。
そう思うことにした。
清水の舞台から飛び降りるつもりで買った。
いや、音楽に飛び込むつもりで買った、のほうが近いかもしれない。
もちろん価格は時期によって変わる。
Amazonなどのセールで安くなっている可能性もあるので、これから買う人は複数店舗で比較したほうがいいと思う。
ただ、今回の自分にとっては、店頭で実際に聴き比べて、店員さんに話を聞いて、その場で納得して買えたことも大きかった。
スペックだけでは決めきれない。
でも、音を聴いた身体はわりと正直だ。
最初に聴いたのは「LOVE PSYCHEDELICO NAKED SONGS」

ATH-M50xBT2を買って、最初に聴いたのはLOVE PSYCHEDELICOの『LOVE PSYCHEDELICO NAKED SONGS』。
このアルバムは、メンバーのNAOKIさんがリミックスしたアルバム。
だから、音を聴くにはぴったりだと思った。
しかもたまたま、ヘッドホンを購入した日にこのレコードも購入した。
これはもう、聴くしかない。
まず店頭ではApple Musicで聴いた。
そして帰宅してから、レコードでも聴いた。
この違いが面白かった。
Apple Musicで聴く音は、クリアだった。
音が整理されていて、データとして美しく磨かれているような印象があった。
一方で、レコードで聴いたときは驚いた。
まるで当時の録音を、そのまま生の状態で聴いているような感覚があった。
原音に近い、という言葉が正しいかは分からない。
でも、自分の感覚としては、音の本質に触れたような感じがした。
きれいに整えられた音というより、そこにあった音。
録音された瞬間の肌ざわり。
少しの揺らぎ。
奥にある空気。
もちろん、これは好みだと思う。
Apple Musicのクリアさが好きな人もいる。
レコードの質感が好きな人もいる。
どちらが正しいという話ではない。
ただ、ATH-M50xBT2で聴いたことで、その違いをちゃんと感じられたのが嬉しかった。
同じ曲でも、聴こえ方が変わる。
聴こえ方が変わると、曲との距離が変わる。
これが、僕の欲しかった没入体験だった。

iPhoneで使うなら、LDACではなくAAC。有線接続も試したい
ATH-M50xBT2はLDACに対応している。

LDACは、Bluetoothでも高音質な伝送ができるコーデックで、最大990kbps、ハイレゾ相当の音をワイヤレスで楽しめる技術とされている。一般的なSBCより多くの情報量を送れるため、細かなニュアンスや空気感を再現しやすいのが特徴だ。
ただし、ここで大事な注意点がある。
iPhoneはLDACに対応していない。
つまり、iPhoneとATH-M50xBT2をBluetooth接続した場合、基本的にはAACでの接続になる。
実際、専用アプリ「Connect」で確認してみると、コーデックはAACと表示されていた。
最初は「LDAC対応なのに、iPhoneだとLDACじゃないのか」と少し残念にも思った。
でも、これはiPhone側の仕様なので仕方がない。
その代わり、iPhoneでも有線接続という選択肢がある。
iPhone 15以降のUSB-C端子のモデルであれば、Apple USB-C – 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタなどを使うことで、ATH-M50xBT2を有線接続できる。iPhoneはLDAC非対応だが、有線接続を使うことでApple Musicのロスレスやハイレゾ音源のポテンシャルをより活かしやすくなる。

これは今後、かなり試してみたい。
Bluetoothの便利さ。
有線の音の近さ。
Apple Musicのクリアさ。
レコードの生々しさ。
この違いを聴き比べるだけでも、しばらく遊べそうだ。
専用アプリ「Connect」で音も調整できる
ATH-M50xBT2には、オーディオテクニカの専用アプリ「Connect」がある。


アプリでは、イコライザー、音量ステップ数、左右バランス、コーデック管理、低遅延モードなどを設定できる。イコライザーはプリセットだけでなく、グラフィックイコライザーやパラメトリックイコライザーで細かく調整できるのも特徴だ。
僕はまず、Originalで聴いている。
変に味付けしすぎず、まずはそのまま聴きたい。
そのうえで、ボーカルをもっと聴きたいときはClear Vocalも試してみたい。
音量ステップ数を変えられるのも地味に便利そうだ。
16段階だと「少し大きい」「少し小さい」が起きることがあるので、32段階や64段階にできるなら、夜にじっくり聴くときにも良さそう。
こういう調整ができるのは、ワイヤレスヘッドホンならではの面白さでもある。
片耳しか聴こえない?新品ヘッドホンで焦った話
ひとつ、帰宅後にかなり焦ったことがある。
レコードプレーヤーにケーブルを挿して、さあ聴こうと思ったら、片耳しか聴こえない。
え、故障?
買ったばかりなのに?
2万後半したのに?
清水の舞台から飛び降りたのに?
一瞬、血の気が引いた。
試しにiPhoneへBluetooth接続してみると、両耳からちゃんと聴こえる。
ということは、ヘッドホン本体の故障ではなさそう。
ケーブルか?
ジャックか?
レコードプレーヤーか?
もう一度、端子をしっかり挿し直してみた。
すると、両耳から聴こえた。
おおおおおおーー
頼むから心臓に悪いことをしないでほしい。
おそらく、新品の端子やジャックの接点がまだ硬かったり、金属表面に薄い酸化膜があったりして、何度か抜き差しすることで接点の「アタリ」がついたのかもしれない。
端子同士が擦れて、電気的な道がしっかり開通したようなイメージだ。
もちろん、毎回片耳しか聴こえないなら故障や接触不良を疑ったほうがいい。
でも今回の僕の場合は、何度か抜き差しして安定した。
こういう小さなトラブルも含めて、道具を迎え入れる感じがある。
ATH-M50xBT2は「音楽に戻るためのヘッドホン」だった
まだ使い始めたばかりだけれど、今のところATH-M50xBT2を買ってよかったと思っている。
音が良い。
もちろん、それもある。
でも、それ以上に大きいのは、音楽を聴く姿勢が変わったことだ。
ヘッドホンをつける。
レコードを置く。
針を落とす。
音が鳴る。
それだけで、少し日常の速度が落ちる。
流れていた音楽が、こちらに向かってくる。
いや、こちらが音楽のほうへ入っていく。
今まで聴こえていなかった音がある。
気づいていなかった余白がある。
アーティストがそこに込めた表現がある。
それを、もっとちゃんと受け取りたいと思った。
このヘッドホンは、僕にとって単なるガジェットではない。
音楽に戻るための道具だった。
これからレコードとApple Musicの聴き比べをしていきたい
これからやりたいことも増えた。
まずは、自分が持っているレコードをATH-M50xBT2で聴き直したい。
LOVE PSYCHEDELICO
クロマニヨンズ
星野源
.ENDRECHERI.
Antony & the Johnsons
Norah Jones
John Coltrane
The Beatles
クラシックもいい、ジャズもいい、ファンクもロックもポップスでもいい。
ヨーヨー・マもじっくり聴きたい。
同じ音源を、レコードとApple Musicで聴き比べるのも面白そうだ。
レコードではどう聴こえるのか。
Apple Musicではどう聴こえるのか。
Bluetoothではどうか。
iPhoneにUSB-C – 3.5mmアダプタを使って有線接続したらどう変わるのか。
専門的なレビューはできないかもしれない。
でも、素人だからこそ書ける感想もあると思う。
音がどう良いかだけではなく、どんな気分になったか。
どんな景色が浮かんだか。
どこで息をのんだか。
そういう音楽の聴き方を、これから少しずつ残していきたい。
まとめ:音楽をちゃんと聴きたい人に、ATH-M50xBT2はかなり楽しい

ATH-M50xBT2は、僕にとって「音楽に没入したい」という気持ちに応えてくれるヘッドホンだった。
有線でもBluetoothでも使える。
レコードにもiPhoneにも使える。
Apple Musicも聴ける。
レコードの質感も味わえる。
専用アプリで調整もできる。
もちろん、iPhoneではLDACが使えないなど、知っておいたほうがいい点もある。
価格も安くはない。
でも、それでも買ってよかった。
なぜなら、これはスペックだけの買い物ではなかったから。
流し聴きになっていた音楽を、もう一度ちゃんと聴くための買い物だった。
アーティストの表現に、もう少し近づくための買い物だった。
音楽に没入する時間を、自分の生活に取り戻すための買い物だった。
音楽は、ただ流すだけでも楽しい。
でも、たまにはちゃんと向き合って聴きたい。
ヘッドホンをつけて、外の音を少し閉じて、音の中に入っていく。
そこには、まだ聴こえていなかった音がある。
これからしばらく、レコード棚をもう一度掘り返す日々が始まりそうだ。
音楽に没入したい。
その気持ちがある人にとって、ATH-M50xBT2はかなり楽しい選択肢だと思う。







創作が止まるとき、自分の声に戻る時間を。

描けない、進まない。
自分の表現が見えなくなる。
そんな創作の停滞の奥には、
まだ言葉になっていない感情や違和感が
静かに動いていることがあります。
コーチングは、
作品や技術の指導ではなく、
その奥にある声に耳を澄ませる対話です。
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