2025年夏 某日、恵比寿の東京都写真美術館へ。
現在開催中の 「ルイジ・ギッリ 終わらない風景(Infinite Landscapes)」 を観に行ってきました。
館内は白を基調とした静謐な空間。作品の撮影も一部許可されており、記録を残しながらじっくり鑑賞できました。
絵画のようで、写真でしかない ― 印象的な作品たち
《ボローニャ、1989-90》〈ジョルジョ・モランディのアトリエ〉



フライヤーにも使われていた作品。まるで静物画を思わせる構図ですが、そこに漂う光と空気感は写真ならでは。
《モデナ、1978》〈静物〉

色褪せた本。見慣れないはずの風景なのに、なぜか懐かしい気持ちにさせられます。
《パルマ、1983》〈イタリアの風景 – エミリア通りの散策〉

終わりのない視線を誘い、タイトル通り「終わらない風景」を象徴しているようでした。
《フェラーラ、1980》〈地形図-図解〉|《ナポリ、1981》〈地形図-図解〉

石の彫像を写したシリーズは、静けさの中に「不在」を感じさせるものでした。どこか夢の断片を見せられているよう。
ギッリの写真から受け取ったこと

ギッリの作品は、現実の風景をただ複製するのではなく、フレーミングされた「断片」として提示します。
そこに漂うのは 「初めて見るのに懐かしい」 という既視感。

展示を観ながら、一度も訪れたことのない場所のはずなのに「懐かしい」と感じていました。これこそがタイトルにある「終わらない風景」なのだと思います。
二眼レフと恵比寿ガーデンプレイス
展示のあとは、写真美術館がある恵比寿ガーデンプレイスを散策しました。
実は最近、Minolta AUTOCORD(二眼レフカメラ) を迎えたばかり。
ガラス屋根とレンガ調の街並みを覗き込むと、ファインダー越しに広がる景色がギッリの写真のように感じられました。


まるで「ギッリの視線」と「自分の視線」が重なるような、不思議な時間でした。
展示をおすすめしたい理由
- 写真と絵画の境界を行き来するような独自の表現
- 観る人それぞれの記憶を呼び覚ます「既視感」
- 静謐で安心できる会場構成
写真を学んでいる人はもちろん、アートに詳しくない人でも、どこか懐かしさを感じながら楽しめる展示です。
展覧会情報
展覧会名
総合開館30周年記念 ルイジ・ギッリ 終わらない風景(Infinite Landscapes)
開催期間
2025年7月3日(木)~9月28日(日)
開館時間
10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで、図書室を除く)
※入館は閉館時間の30分前まで
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
会場
東京都写真美術館
展示会公式サイト
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5073.html

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