マルク・シャガール展：版にしるした光の詩。色彩の魔術師が綴る愛と詩の世界へ

世田谷美術館で開催されている「マルク・シャガール 版にしるした光の詩」展に足を運びました。この展示会では、愛の画家とも称されるマルク・シャガールの版画作品を中心に、彼の作品世界に触れることができます。鑑賞中に感動した点や、展示会の魅力についてお伝えいたします。

シャガールの版画作品

「マルク・シャガール版にしるした光の詩」展は、シャガールの版画作品を約140点を鑑賞することができます。マルク・シャガール（1887-1985）という愛の画家の世界を探求する展示会です。彼の作品は、恋人や花束、動物たちが幻想的で色彩豊かに描かれており、詩情に満ちた世界が広がっています。

彼は絵画の傍ら、版画制作にも精力的に取り組み、約2,000点もの作品を手がけました。本展では神奈川県立近代美術館の望月富防コレクションから選りすぐられた作品が展示されています。シャガールの版画作品は、絵画とは異なる表現と味わいが刻まれており、その技法ごとの違いや物語、モチーフ、制作の背景に注目しながら、彼の魅力に迫ることができます。

シャガールの色彩豊かなモノクローム

展示会に訪れた日がシャガールの誕生日であったことに感慨深さを覚えました。彼の作品には命が宿っているように感じられます。描かれた人や動物の体温を感じるほど、作品から生命力が溢れています。特に驚いたのは、エッチングであっても色彩豊かなモノクロームが作品に存在することです。シャガールの作品には、全てに愛が込められているような気がしました。特に花を描いた作品の表現には心惹かれました。また、赤をメインとした作品にはマティスの影響を感じることができました。

シャガールは「色彩の魔術師」とも称されるだけあり、彼の作品は色の使い方に長けています。色彩豊かで幻想的な画面が織り成す夢のような風景に心が躍りました。

愛と色彩の詩

展示会に訪れた7/7（金）は偶然にもシャガールの誕生日でした。日本では七夕ですが、恋人たちや花嫁、花束のモチーフの多い彼の作品に通じるものがありました。シャガールの作品には命を感じます。作品に描かれた人や動物の体温を感じるほど、生命力が溢れていました。

「マルク・シャガール版にしるした光の詩」展は、愛の画家マルク・シャガールの版画作品を通じて、彼の魔術のような世界に触れる良い機会です。彼の作品には命の息吹が宿り、色彩の魔術が織りなす幻想的な風景が広がっています。展示会を通じて、シャガールの作品に触れることで幸福な気持ちに包まれることでしょう。

シャガールの愛と色彩の詩を感じてみてください。

展覧会情報

展覧会名
マルク・シャガール 版にしるした光の詩

開催期間
2023年7月1日（土）～8月27日（日）

開館時間
10:00～18:00（入場は17:30まで）

休館日
毎週月曜日
※7月17日（月・祝）は開館、翌7月18日(火)は休館

会場
世田谷美術館

公式ホームページ
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00214

世田谷美術館

このブログで紹介するのは初めてでしたね。
世田谷美術館は田園都市線の用賀駅から少し離れた緑あふれる砧公園（きぬたこうえん）の中にあります。

芸術と自然はひそかに協力して人間を健全にする

世田谷美術館ホームページ

緑の中に建設されたコンクリート剥き出しの美術館は年月が経っても色褪せない特別な空間を演出します。

展示会場入り口のこの空間はまるでフランスのオランジュリー美術館のようです。この窓から四季折々の美しい変化が鑑賞できる自然のアートを楽しむことができます。

自然とアートを楽しめる世田谷美術館にぜひ足をお運びください。