10月下旬、季節が内側へ沈んでいく「霜降」の日に、ひとつの瞑想を行った。
「霜降のオープンプラクティスデイ(OPD)」は、僕がコーチングを学んだ THE COACH の創設者のひとり、“おかちゃん”こと岡田さんが主催している場だ。
手放すと、静かに動き始めるものがある
瞑想が始まる前に、こんな問いが投げかけられた。
「今の自分が手放すとしたら、何を手放したいのか。」
その言葉が、静かに胸の奥で長く響いていた。
小学三年生の文集を思い出した。
そこには「有名な人になりたい」と書いてあった。
理由ははっきりしない。
ただ、当時の自分にとって、外側へ向かう象徴のような言葉だったのだと思う。
その願いを、その日の瞑想の中でそっと手放した。
すると、SNSでの見せ方やブログの調整が自然と変わり、
人目を意識しすぎる癖が静かに薄れていった。
外に向かう力が弱まると、
代わりに、自分の内側に残っていたものが浮かんできた。
子どもの頃のモチーフたちが、ひとつずつ戻ってきた
翌日、インナーワークに取り組んだときのこと。
水面の上をアヒルが歩いている映像が見えた。
その先には淡い光の野原のような景色が広がっていた。
説明のつかない映像だったが、
どこか以前にも触れたような気配があった。

そこから少しずつ、
アヒル、夜空、月、花、サーカスの断片──
子どもの頃に惹かれていたモチーフが戻ってきた。
懐かしさを求めたわけではない。
ただ、手放して空いた場所に、
自然に現れてきたという感覚だった。
余白ができると、
必要なものは勝手に戻ってくるのかもしれない。
“離れ際”の風景が示していたもの
水彩用紙に描いた一枚の絵がある。
薄く雪が残る森の手前で、
中央に細い空白が伸びている。

描いているとき、感情は大きく揺れなかった。
冷たさを含んだ静かな場所で、
雪の下にまだ見えていない何かが残っているように感じた。
それは劇的な変化ではなく、
“まだ溶けきる前の段階にいる” という知らせのようだった。
変容といっても、大きく形を変えるものではなく、
小さな違和感や緊張がほどけていくような、
ゆっくりとした動きなのだとわかった。
日記に描く絵が、内側の動きをそのまま映す
日記帳に小さな絵を描くようになった。
アヒルを描いた日は、落ち着きを求めていたのかもしれない。
夜空の絵が多い日は、静けさに寄りたかったのだろう。
花の絵は、気持ちが少し軽くなった日によく描いた。


そして、苺を描いた日は、
どこか「平和であってほしい」という思いが色に混じっていた。
鮮やかな赤が、強さではなく“祈り”として紙に広がっていく感覚があった。
使っているのは、ステッドラーの水彩色鉛筆と、
ウィンザー&ニュートンの水彩絵具。
日記帳のざらっとした紙には、にじみが生まれる。
優れた道具というより、
“決めすぎない道具” のほうが今の自分には合っていた。
思い通りにいかない広がり方に、
その日の状態がそのまま映ってくれる。
描くことが目的ではなく、
手放したあとに生まれた余白に、自然と描きたくなるだけだった。



源流へ戻るという変化
この秋に起きたことをまとめると、
新しい挑戦をしたわけではない。
むしろその逆で、
手放すことで、自分の源流へ戻っていった。
そこに戻ったことで、
変容は静かに始まっていた。
方向転換ではなく、
本来いた場所に立ち返っただけなのに、
見えるものが変わっていった。
もしあなたの中にも、
ふと戻ってくる“昔好きだったもの”があるなら、
それは今のあなたへ還るための、小さな入口かもしれません。
静かな変化に寄り添う時間
今回の気づきを通して、
“自分の歩幅で進むこと” の大切さを改めて感じた。
外の情報が少し遠のき、
内側の速度に合わせて進むと、
次に向かう道は自然と見えてくる。
僕が大切にしているコーチングも、
そんな静かな変化の土台を整えるものです。
意志で変えるのではなく、
手放したあとに浮かんでくるものを共に見ていく時間。
もし似た流れのなかにいるなら、
こちらに詳しく書いています。

案内というより、そっと置いておくような感覚で。
自分に還るための静かな対話を。

創作や仕事、そして日々の選択。
どんなときも、私たちの内側には「静かな声」が流れています。
けれど、焦りや比較、外からの期待に追われるうちに、
その声がかき消されてしまうこともあるかもしれません。
コーチングは、
“誰かになる”ためではなく、
“自分に還る”ための対話を大切にしています。
あなたが本来のリズムを取り戻し、心の流れと調和して歩めるように。
こんな想いを抱いていませんか?
- 自分の創作や表現に自信を持てず、立ち止まってしまう
- アイデアはあるのに、形にできず焦ってしまう
- 自分のペースを信じたいのに、比較や不安で揺らぐ
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小さな“気づき”が、
大きな流れの転機になることがあります。
静かに耳を澄ますように、
あなたの内にある声と出会う時間を、ご一緒できたら嬉しいです。
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