渋谷PARCOで開催中の「志の輔らくご in PARCO 2025」を鑑賞してきました。立川志の輔師匠による1ヶ月の定期公演は、毎年多くのファンが待ち望む恒例行事となっていますが、今年は特別な意味を持つ公演となりました。
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お正月公演ならではの晴れやかな雰囲気


2025年1月に入っているにもかかわらず、会場には新年の祝賀ムードが漂っていました。手拭いや枡といった伝統的な装いのグッズ販売、そして温かい甘酒のもてなしなど、細部にまで心配りが感じられる空間づくりがなされていました。


志の輔てぬぐい
毎年楽しみにしているてぬぐいもご紹介します。
43周年
毎年恒例の周年てぬぐい、ひょうたんは昔から縁起の良いものとされています。
今年のチラシの色に合わせました。
笑門来福
志の輔自筆デザイン「笑門来福」に加え、三階松、干支の巳、チラシの独楽、
パルコ公演での新キャラ「パル公」が描かれています。


他にも一合枡(4面デザイン)や手切り飴など、バラエティ豊かなグッズも販売されていました!
落語が映し出す人間の真実


立川志の輔師匠の話芸は、大きな笑いを連発するタイプではありません。代わりに、優しい笑いを散りばめながら、会場全体をゆっくりと包み込んでいくような語り口が特徴です。特筆すべきは、シリアスな場面での表現力です。まるで舞台上の志の輔師匠に観客が吸い込まれていくような、静謐な語りの世界が広がります。
「落語は人間の業の肯定である」─ これは志の輔師匠の師である立川談志師匠の言葉です。誰もが持っている弱さや、理屈では割り切れない感情、時には後悔するような選択も、全て含めて人間なのだと落語は語りかけてきます。高座から聞こえてくるのは、完璧である必要なんてないよ、という優しい慰めの声。そんな人間らしさの機微を、志の輔師匠は絶妙な間と優しい語り口で表現していきます。
志の輔らくご in PARCO 2025 演目(2025/1/17)
公演が終了し配信も始りますので演目を追加しました。
- 立川志の輔
- みどりの窓口
- 立川志の輔
- 神子原米
- 立川志の輔
- 文七元結


後記 ─ 公演終了後の追記
今回の公演では「みどりの窓口」「神子原米」「文七元結」の3演目が披露されました。3時間20分という最長記録となった高座は、それぞれの噺に深い味わいがありました。
まず「みどりの窓口」では、切符を買う側と売る側、双方の視点から描かれる人間の滑稽さが絶妙でした。日常のちょっとした場面に潜む人間ドラマを、志の輔師匠ならではの優しい視線で描き出しています。
続く「神子原米」は、実話を基にした新作落語です。石川県羽咋市の米がローマ法王に献上されるまでの実話を、ドキュメンタリータッチで紡ぎ出す意欲作。当初は「ローマへのお米」というタイトルでしたが、「神子原米」と改題されての上演でした。実在の人物たちの奮闘を、笑いを交えながらも丁寧に描き出す手腕は見事としか言いようがありません。公演終了後に「お守り」としてお裾分けいただきました。
そして最後を飾った「文七元結」。私にとって2度目の観劇となるこの古典落語ですが、志の輔師匠の解釈によって新たな深みが見えてきました。特に主人公・長兵衛の内面描写が印象的でした。お久への思いと懺悔、そして自身の行いに対する禊ぎの念。これらの複雑に絡み合う感情を、志の輔師匠は繊細な語り口で表現されていました。大晦日の定番演目として知られる「文七元結」をお正月に聴けたことも、粋な趣向でした。
改めて思うのは、志の輔師匠の落語には「人間を観察する優しい眼差し」が通底しているということ。現代の日常を切り取った噺であれ、古典落語であれ、その視点は一貫しています。3時間20分という長さを感じさせない、充実した高座でした。
※本後記は2025年1月の公演終了後に追記したものです。
今を生きることへのメッセージ


本公演は3時間20分という、志の輔師匠本人も「最長記録」と語る長さでした。昨今の社会情勢や能登半島地震への言及もあり、単なる演芸の域を超えて、「生きること」への深い洞察と励ましのメッセージが込められているように感じられました。
今回の「志の輔らくご in PARCO 2025」は、新年にふさわしい晴れやかさと、人間の本質を見つめる深い洞察が見事に調和した公演でした。志の輔師匠の解釈による古典落語は、現代を生きる私たちに新たな気づきと慰めを与えてくれます。


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