篁牛人展~昭和水墨画壇の鬼才~

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坂の上の坂

東京メトロ「虎ノ門ヒルズ」駅を降り、坂を上がりに上がりました。普段来ない場所なのでこんなところあるんだなと。再開発中なのか大きな建造物の工事をしてました。古い土地もあり、辺りは高級ホテルや昔ながらの面影を残した建物をいくつか見受けられましたよ。

そして坂を上った先にあるのがこの大倉集古館です。確かに集古館っぽい、というか個人的には「2階建ての正倉院」みたいな雰囲気。2019年に改築してリニューアルオープンしたのでまた新しいですね、こんなところあるんですね(2回目)。建物の中も和洋折衷のような、世界各国の様式を取り入れた作りになっていました。

渇筆画と狂気

日曜美術館、ぶらぶら美術館にも特集されるとなると「混むぞ!早く行かねば!!」となる美術ファンがいるのではないでしょうか?はい、その一人です(笑)。放送を観た瞬間に行きたいと思いました。渇筆画のときは狂気のごとく筆を紙に殴り描き、紙が破けるまで墨を擦り込んだ絵に心を動かされました。

そして藤田嗣治、ピカソの影響も受けシュルレアリスムやキュビズムなど抽象化に挑戦し「これは面白い!?」と思う作品ばかりです。そして渇筆画のような大胆な画風の中に緻密な描写もあり、図案家として活躍した時期のエッセンスも感じました。特にファッションのディテールが細かく、馬の手綱(?)も布の折り目をしっかり描かれていたりとメリハリが効いてました。

ルドンっぽい?!

晩年の作品は特にルドンのような不思議な世界観がありました。この植物なんだろう?この線は?存在する生き物なんだろうかとか想像をしながら鑑賞していました。水墨画をイメージすると古い印象ですが昭和を生きた人なんですよね、どことなく新しい要素も加わり普段見るような水墨画とは違った印象があります。

それにしてもこんな人いたんですね、美術史に現れない画家は沢山いるかと思いますがいつか発掘される人もいます。でも画家にとっては自分の想うままに描くことのほうが何よりも重要ですよね。

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