#12 箱詰めみかん

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短編絵画

『ありがとうございましたー!』

ガチャン。

宅配のお兄さんが階段を降りた音を確認してから玄関の鍵を閉める。

「重いな。」

ダンボールの中はみかん。
所狭しと詰め込まれたみかんだ。

木の上で実った果実たちはこんな風に詰め込まれるとは思ってもみなかっただろう。

「さて、今のうちに裏返すか。」

箱詰めみかんの話になると必ず『みかんは裏返した方が良い』と返事がくる。
これは一つの挨拶だと思っている。

これだけ沢山の人間が言うくらいだ、みんな知ってるだろう。
と、喉の上まで込み上げる言葉を元に戻す。

“溜飲を下げる”という言葉があるがこれではちっともスッキリしない。
別の意味で使われるのは知ってはいるが言葉とは何とも都合の良いものだ。

それにしても思う、初めからダンボールを逆さまに開ければ良いのでは?と。

「いや、しかし待て待て。」
農家さんは親切に逆さまに入れてくれているかもしれない。

とりとめないことを考えながら蓋を開ける。
セザンヌの絵のようにぼってりとしたみかんがバラバラの方を向いている。

不揃いのみかんを手に取る。
さて、食べ切れるかな。

箱詰めみかん

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自分に還るための静かな対話を。

創作や仕事、そして日々の選択。
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