自我の研究
エゴン・シーレは、非常に感受性が豊かな芸術家だったと思います。
彼が描く作品は、そのナイーブな視線の先にある世界そのものだと感じられます。
すべての芸術家は詩人でなければならない。
エゴン・シーレ
エゴン・シーレの作品には、ロマンチックなものはありません。
彼が描くのは、内面、生と死、そして性に関する鋭い表現ばかりです。
それは、自己研究の末に辿り着いた境地だと考えられます。
風景画に心を託す
内面を表現した風景画として、エゴン・シーレの傑作の一つです。
割れた灰色の空に枯れた木が描かれています。
彼は人物画やドローイングで有名ですが、今回は風景画を撮影することができました。
これは、風景画によって彼の知られざる側面を知る手掛かりとなります。
色彩による知覚の捉え方、印象による色彩を上手に描いた作品です。
象徴主義ならではの画風に時代の流れを感じます。
若き日から才能を認められたエゴン・シーレは「金のクリムト」に対し「銀のシーレ」と呼ばれていました。
撮影はできませんでしたが《装飾的な背景の前に置かれた様式化された花》からもシュルレアリスムを先どった前衛的な作品を残しています。
ドローイング 余白の表現
エゴン・シーレ
エゴン・シーレ
エゴン・シーレ
彼は特にドローイングにおいて、余白を大胆に使います。
それにより緊張感や悲壮感、陰鬱な表現を使い分けているところに画家のオリジナリティを感じます。
晩年(と言ってもわずか28年という短い生涯)は細密な表現から見ている対象を表現する自然主義的な画風に変化していきます。もっと長生きしていたら、違う作品が生まれたのだろうなと想像しました。
待ち望んだ展示会
東京都美術館で展示を見る機会があり、今後予定されている美術展の中に「エゴン・シーレ展」を見つけました。
「?!?!?!?!?!?エゴン・シーレ展が来るって???!?!??!?」と思い、年が明けるまで絶対に死ねないと感じました(笑)。その後、マティスも来ると聞いて、2023年が楽しみで仕方ありません。
上野駅の改札にも大きなポスターが飾られていました。
本展は事前予約が必要なため、人気の高さが伺えます。
時代にはその芸術を、芸術には自由を。
ウィーン分離派のスローガン
エゴン・シーレの他にも、分離派のグスタフ・クリムトやコロマン・モーザーなど、ウィーンの画家の絵が展示されています。あぁ、やっぱりウィーンに行きたい!!
展覧会情報(東京会場)
展覧会名
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
開催期間
2023年1月26日 (木) ~ 4月9日 (日)
開館時間
9:30~17:30、金曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日
会場
東京都美術館
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