原画への想い
前回の記事で使う画材によってテイストが変わると綴りました。手描きの他にデジタルドローイングはどうなのか?自分なりの考えを整理したいと思います。
これまで数々の美術展へ行きました。直接生で観た絵画は、写真やネットで観るものを超える素晴らしさがありました。
ルーブル美術館やオランジュリー美術館、オルセー美術館で観た巨匠たちの原画に圧倒されました。
「絵画は芸術家の魂に触れる」と言われるように、生で観る原画の力を目の当たりにしたのです。
このように原画の力に魅せられてから「絵を描くなら手描きの原画を」と想うようになりました。
デジタル<原画なのか?
そもそもデジタルに原画が存在するのか?と思うので、比べられず優劣はつけられないかもしれません。
デジタルドローイングも人を感動させ、魅了します。便利に修正ができる点、そしてこれまで人力では難しかった表現ができる点で創作活動の幅を広げることは間違いないと思います。
自分自身も近い将来試してみるつもりでもありますし、構想している絵本の1つはデジタルドローイングも計画しています。
デジタル展示会
ただ、展示会となると話が違ってきます。
原画ではないデジタルドローイングで「デジタル絵画で芸術家の魂に触れる」にはどんな展示会を開き価値を見出したら良いかと考えます。
例えば閲覧者が完成した絵のレイヤーを表示・非表示にできたり、色を選択したりできるインタラクティブな施策ができたらデジタル展示会も意味が出てくるのでは?と思います。
または、ただ原画風なテクスチャでプリントするのではなく、パッケージにしたり、プリントしたものをコラージュにしたり、空間全体のインスタレーションにしたりと一工夫できそうです。
もちろん、デジタルドローイングで絵本を描けばアニメーションも考えていきたいです。
最後に、手描きとデジタルの違いは持ち味なので、自分が描く作品の手段として選択していきたいと思います。