先日、日本民藝館で開催された「生誕130年 芹沢銈介の世界」展を訪れました。この展覧会は、20世紀を代表する染色家・芹沢銈介の魅力を再発見する貴重な機会となりました。彼の自由な色彩感覚と日常に潜む美しさを抽出する才能に改めて魅了されたのです。

染色の巨匠との出会い ー 魂を揺さぶる芸術との邂逅
幻想的な色彩の世界:型染めカレンダー
展示の中で最も印象に残ったのは、芹沢銈介の代表作「型染めカレンダー」でした。2025年版(1947年の復刻版)を手に入れた喜びは言葉では言い表せません。初期のカレンダー制作時の繊細で明るい色彩、美しくデザインされたアルファベットや数字の調和に、息を呑むほど魅了されました。特筆すべきは、この2025年が芹沢銈介生誕130年の記念すべき年であり、同時に型染カレンダー制作の最終年となることです。この事実を知り手元のカレンダーがより一層貴重に感じられました。

日常を彩る多彩なモチーフ
芹沢の作品には、植物、幾何学模様、動物、文字、風景など、多種多様なモチーフが登場します。それらが彼の独創的な視点を通して、唯一無二の文様へと昇華されていく過程に改めて感動を覚えました。また、装丁や挿絵におけるレタリングの美しさと色彩の巧みさは、国内外で高く評価されています。
芹沢銈介の世界観 ー 日常の中の宝物
芹沢の作品を鑑賞していると、私たちの日常に潜む豊かさに気づかされます。彼の作品は日々の生活から生まれた模様やデザインで構成されており、日常を大切にする心が随所に感じられました。彼がどのように日常の風景や物事を独自の模様に変換していったのかを想像すると、自然と温かい感情が湧き上がってきます。芹沢の作品は私たちに「見る力」を与えてくれるのです。
民藝の真髄 ー 芹沢銈介の独創性

芹沢銈介の最大の魅力は、類稀な色彩感覚と「モノを模様として捉える才能」にあります。彼は写実的なスケッチではなく、頭の中で見たものを即座に模様に変換し、独自のスタイルを確立しました。得意とした型絵染という技法は、型紙を使って布に模様を染めるもので芹沢はこの工程をすべて一人で行うことにこだわりました。その作品には手作業の温もりと独自の視点が息づいており、細やかな技術はまさに芸術の域に達しています。
インスピレーションの源泉 ー 挑戦し続ける精神
芹沢銈介の生涯を通じて強く感じたのは「挑戦し続けることの大切さ」です。彼は常に新たな境地を追求し、作風や技法においても妥協することなく自らの美意識を貫きました。型絵染の技法が現代にも受け継がれていることは、彼の創造性が時代を超えて影響を与え続けている証です。この展覧会を通じて私自身の創作活動にも新たな視点とエネルギーを得ることができました。
独自の視点で世界を捉える天才
展覧会を通じて、芹沢銈介の「モノを模様として捉える才能」という独自の視点に深く感銘を受けました。彼は日常の中で目にするあらゆるものを、頭の中で瞬時に模様に変換しデザインとして描き出す能力を持っていたのです。この過程を想像すると、彼の鋭い観察力と豊かな創造性に驚嘆せざるを得ません。芹沢の眼差しを通して世界を見ることで、私たちも日常の中に潜む美しさを再発見できるのではないでしょうか。
結びに ー 芸術との対話がもたらすもの
「生誕130年 芹沢銈介の世界」展は芹沢銈介という稀有な才能を持つ芸術家の美意識と、その作品に込められた思いを肌で感じることのできる貴重な機会でした。
彼の作品に触れたことで、私自身の日常や創作活動にも新たな光が差し込んだような気がします。まだご覧になっていない方がいらっしゃれば、ぜひ足を運んでみてください。きっと、あなたの中にも眠っている「美を見出す力」が呼び覚まされることでしょう。芹沢銈介の世界は、私たちに日常の中に潜む美しさを再発見する喜びを与えてくれます。そして、その発見は私たちの人生をより豊かで彩り豊かなものにしてくれます。

展覧会情報
展覧会名
生誕130年 芹沢銈介の世界
開催期間
2024年9月5日(木)―11月20日(水)
開館時間
10:00–17:00(最終入館は16:30まで)
休館日
月曜日
会場
日本民藝館
展示会公式サイト
https://mingeikan.or.jp/special/ex202409/

あわせて読みたい:美術展レポート
「感性を大切に生きたい」そんなあなたへ。
表現することが、あなたの人生の軸になっているなら。


【ライフコーチング(全3回)モニター】を期間限定で募集します!
🤔こんなこと、感じていませんか?
- 自分の才能や強みがよくわからず、自信を持って作品が作れない
- 表現を仕事にしていきたいけど、目標や計画が立てられず不安になる
- 焦りや不安で、創作の手が止まりがちになってしまう
🎯このモニターでできること
- 自分の中にある強み・価値観・願いを言語化し、自信を持って表現できるように
- 創作の方向性やペースに合った行動プランを一緒に設計
- 不安やモヤモヤと向き合い、創造性が自然に立ち上がる状態へサポート
📩参加方法
ご興味のある方は、SNSのDMに「ライフコーチングモニター希望」とご連絡ください。
✍️もっと詳しく知りたい方へ
以下の記事に詳細を掲載しています。


あわせて読みたい:絵描きレポート
Tomorebi
Tomorebiは、Tomo + Komorebi(木漏れ日)から生まれた言葉です。
「光が当たる場所とそこに映る影を描く」ことをテーマに日々の暮らしに寄り添う作品を描いています。
暮らしの中にあるさまざまな景色や抽象的な表現を通じて、新しい景色や感覚を得られたら幸いです。
Gallery Tomorebi










誰かの生活や営みを豊かにしたいという思いから、「Gallery Tomorebi」を始めました。
「Gallery Tomorebi」は、アートを手軽に手に入れることができるギャラリーサイトです。
あなたの暮らしを彩る作品を提供し、毎日の暮らしを豊かにすることを目指しています。
どうぞ、よろしくお願いします。
オリジナルアイテム
猫や動物から花、ピアノなど様々なモチーフを描いた作品をオリジナルアイテムで販売。Tシャツやトートバッグ、スマホケースやアクリルスタンドを展開しています。
オリジナルTシャツ












「ピアニストの夜」グッズ












- トートバッグ (Lサイズ):機能的でスタイリッシュ、本や譜面を持ち運ぶにも便利。
- サーモタンブラー: お気に入りの飲み物の保温に最適。
- アクリルブロック:デスクや棚に飾って、アートを楽しむ。
最新情報はSNSをフォローしてください♪
最新情報はX(旧Twitter)で、最新のイラストはInstagramでチェックしてください!